きょう考えたこと

真夏日に私は途中で日傘を閉じる

お出かけするとき、行きと帰りは違う道で帰りたい私です。

うらみわびの【きょう考えたこと】第37回

最近は日によって日差しが強いことがあるので、そんな日は日傘をさして歩きます。日傘はいいですね。直射日光を遮ってくれるので、日傘をさすのとささないのとでは体感温度がだいぶ違います。まさに日傘様様!

そんな有能な日傘ちゃんですが、少し難点もあります。それが風に少し弱いところ。一応、私の日傘、風には強いつくりらしいのですが、それでも風がふくと結構煽られます。もともと大きめのサイズなので仕方がないのかもしれません。それでも腕が痛くなるのは勘弁!特に仕事前は腕を酷使したくないのです。

と、まあここ最近は日傘と風について少々悩んでいたのですが、ここにきて解決策らしきものが思い浮かんだのです。

もう、途中で閉じちゃえばいいじゃん!

なんとも斬新なアイデア!我ながら合点がいきました。そう。日差しが強い日はとりあえず傘をさして家を出る。そして途中で風が強くなってきたら思い切って傘を閉じちゃう。これで解決!すっきりしたぁ。

そもそもなんで日傘の事でこんなに悩んでいたのでしょう。それはきっと、傘をさしたからには最後までしっかりとささないといけない、という想いが心のどこかにあったから、だと思います。つまり、「手ぇ出したらしめぇまでやれ!」というやつです。

ゼロヒャク思考というものがあります。これは物事を100か、つまり2択で考えてしまうという考え方です。

私はゼロヒャク思考の癖があると自認しています。例えば、先ほどの日傘のことでいえば、日傘を「さす」or 「ささない」という2択しか見えていなかった。でも、実際には「とりあえずさしてみる」、「あとでやっぱり閉じればいい」という折衷案もあるのです。私にはどうしてもそれが見えなかった

状況は刻一刻と変化します。それは自然の移ろいともいえるものです。私たちはそんな自然の移ろいの中に身を置いています。自然とは少し違うかもしれませんが、人間の心も移ろうものですよね。心が晴れのときもあれば雨のときもある。それはそれでいい。どちらが「いい」、「わるい」というものはない。みんな違ってみんないい。

「悩み」というものは、自分一人のときよりも誰か他の人が関わっているときのほうが、多いと思いませんか。人と人との関り、つまり「社会」のなかにこそストレスの根源が潜んでいるように感じる。人々の心が渦巻く社会。一見、怖い社会ですが、「怖い!」と思っているだけでは前に進めないのも事実。哲学者のアランがこんなことをいっています。

社会というものは、天気や風のぐあいで居心地がよくなったりわるっくなったりする木陰のようなものではない。それどころか、魔法使いが雨を降らせたり、天気にしたりする奇跡の場所である。

ここでの魔法使いとはなんでしょう。それは私たちひとりひとりのことだと考えます。私たちひとりひとりの心の持ちよう、考え方ひとつで、この「社会」というものは七変化するのです。

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大切なのは社会の変化の声に耳を傾けること。そして変化に柔軟に対応していくことではないでしょうか。言い換えれば変化を恐れずに受け入れること。それができれば素敵な毎日だと思えます。

社会では芯の通った人間であることが求められます。思考でいったら、考えが首尾一貫していること。人間性でいったら、気性が安定していること。そんな人が好まれる傾向にある。私もそのようであったほうがいいように思える。

でも、そんな一直線な生き方と、柔軟性は異なる存在であり、共存できるものである、と考える。つまり、目的手段の共存である。例えば、とある事業で「業界トップの利益率を目指す」という目標を立てたとする。そのための手段として「生産性を上げる」という漠然とした手段を立てた。はじめは生産性を上げるために、製品の改良を行い利益率を上げることを考えた。しかし、それだけでは結果がでない。そこでプランBとして、人員の削減という手段に切り替えた。こうして、利益率を上げることに成功した。

このように、目標はひとつでも、そのための手段は幾通りもある。ここでは、目標は長期的にもち、手段は状況に応じて果断に変化させることが肝要である。

私たちは悩む生き物である。それは「もっとよくなるはずだ」という希望である。だから私は悩みや悩む人を決して否定しない。しかしながら、無理に悩み過ぎていることが多々あるのも事実だ。ときには深く悩み、ときには時間をおいて客観的に物事を考察してみる。それくらいどっしりと悩みに向き合っていきたいものですね。

今日も皆さんが幸せでありますように

本が好き!