うらみわびの【このアニメがおもしろい！】第6回
アクションもののアニメは迫力があってみていて惹きこまれますね。みどころはやっぱり戦闘シーン！
剣と剣のぶつかり合いや魔法が飛び交ったり。そのなかで戦略がものをいう……。
そんななかで……
え！！盾！？
そう。なんと盾が。普段は影の薄い存在である盾が活躍するアニメがあるんです。今回はそんな「盾」が汚名返上のごとき活躍をするアニメを３つ紹介します。
俺意外、みんな敵！
1つ目はアネコ ユサギ原作『盾の勇者の成り上がり』（2019）
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ひきこもりの主人公、岩谷尚文。「引きこもり」といっても外出はする。ある日、図書館で『四聖武器本』なる本を手に取った尚文は異世界へと飛ばされてしまう。
その世界では定期的に訪れる「波」と呼ばれる魔物の大群との戦闘を余儀なくされていた。
尚文は「盾」の勇者として「波」との闘いに身を投じることとなるのだが……
しょっぱなから……
本作は単なる冒険ファンタジーではない。国王によって波に対抗するべく召喚された尚文たち4人の勇者たち。剣・槍・弓と攻撃に適した武器を操る他の勇者とはことなり、なんと尚文に与えられたのは盾！
「これでどうやって闘えっていうんだ！」
しかも尚文がなった「盾の勇者」はかつてより「国を亡ぼす」という悪い言い伝えがあるという。そのためか尚文にだけ助力者はあらわれない。それに加え、女に騙され金と名声を失ってしまう。
全てが敵という世界で生き残りをかけた闘い。しかし尚文はくじけない。そこがすごい！彼はなけなしの金で奴隷の少女を買い、魔物を倒させることに。盾の勇者である尚文にできるのは彼女を「守る」ことだけ。はたして尚文は「波」を退け、生き残ることができるのだろうか。
性格が豹変
冒頭でも書いたが、これは単なるファンタジーのゲームではない。死んだら終わりの世界。そのなかで周りは敵しかいない、という超ハードモードの尚文。はじめは意気揚々とした船出の彼は回を重ねることに性格が変わっていくのが手に取るようにわかる。
印象的なのは奴隷であるナフタリアを鍛えるシーン。病弱で武器を握ったことがない少女に魔物を倒すことを強要する。従わない場合は罰をあたえる。またあるときは、村を救うのに「相応」な高額な金品を要求する。こうした、きれいごとでは語れない「勇者あるまじき行為」を重ねていく尚文は本当に「現金な性格」！でも、現実はファンタジーとは違う。きれいごとでは済まされないのが、反対に物事にリアリティーさを与えている。
そんなシリアスな展開が続くと思いきや、ラストにかけてはツッコミどころが多いのも本作の特徴かも。
【原作】
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まさに運命！？ルームメイトと共に成長する物語
次に紹介するのは成家慎一郎 原作『アブソリュート・デュオ』。
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人間の魂を具現化させた武器「焔牙（ブレイズ）」を用いて闘う世界。「焔牙」の形は人によって千差万別。
そんな「焔牙」を用いた戦闘訓練を行う学園の入学試験に一人の男が舞い込んだ。
九重透流。他者を攻撃する武器としての形態が一般的な「焔牙」において九重の「焔牙」は盾！
攻めではなく守りでいかに相手に挑むのか？
そして二人一組で試練を乗り越える「絆双刃（デュオ）制度」のもと彼のパートナーとなるルームメイトは……
流れるような展開
入学式だと思って臨んだ学園の初日が入学試験！？「2人に1人が学園を去る」と突然告げられる、というトンデモ展開から始まるこの物語。その後も教師がいきなり襲ってきたり、クラスメイトの間で抗争があったりと、激しい展開が続きます。
見どころはやはりアクションシーン。ハラハラドキドキの展開に目が離せません！
また、「盾」を武器とする主人公、九重透流。「守る」ことが主の彼がパートナーといかに共闘し、敵を倒すか。ここが物語のキーとなっていきます。
さらに途中から新勢力が出てきたり、新たなパートナー候補が出てきたりと、ストーリーを追っても飽きがこないのもいいですね。
OPがカッコいい！
本作のOPは鈴木このみさんの『Absolute Soul』。
この曲がね、カッコいいのよ。フィギュアスケートを連想させるアニメーションもいい！この曲を聴いて鈴木このみさんの曲を聴くようになりました。有名どころだと『This game』（アニメ『ノーゲーム・ノーライフ』OP曲）でしょうか。
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本作はED曲にも力の入れようが伺えます。数話ごとにED曲が変わるんです。いわゆるキャラクターソングですね。
私のお気に入りはユリエ＝シグトゥーナ（CV.山本希望）、リーリス＝ブリストル（CV.山崎はるか）の『アップルティーの味』。休日の朝散歩のときなんかに聴いています♪
【原作】
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価格:597円 |
そんなのアリなんか！？
これまではどちらかとシリアスな戦闘ものの作品でした。次に紹介するのは「のほほーん」とみれる作品です。
夕蜜柑 原作『痛いのは嫌なので防御力に際振りしたいと思います。』。
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タイトルだけでかなりパンチが効いています。「防御力に際振り」とはなんぞや？ というと、これはネットゲームの世界の話なんです。
主人公の楓は友人に誘われてVRゲーム『New World Online』をプレイすることに。
これまでゲームをやったことがなかった楓。しかも相手は臨場感たっぷりのVRの対戦型ゲーム。とにかく痛いのが嫌な楓はプレイヤー設定の能力設定で「防御力」に全振りすることに！
「攻撃力」低！「回避力」低！誰もが忌諱する防御力特化プレイヤーがゲーム世界で無双する！？
予想の斜め上を行く奇行！
対戦型ゲームをプレイしたことのある方ならわかると思いますが、「防御力」にのみアビリティを振り分けることは「勝てない」戦略といえます。
なぜならゲームのルール上、「相手を倒す」ことが必須条件となるからです。（例外もありますが）
なので普通のプレイヤーは「攻撃力」に特化したり、「状態異常」を付与したり、「回避率」を上げたり、「素早さ」を上げたりして、「勝ち」を取りにいきます。
しかし楓は違った！彼女は「痛いのが嫌」な一心に、手に入ったアイテムやアビリティを全て「防御力」につぎ込んでいく。そう、すべての基準は「痛いのが嫌！」なのだ。
また対戦型ゲーム初心者である、という彼女のビギナーズマインドなるものがゲームの世界を震撼させていく。他の人が考えもつかないような奇抜な発想で名だたるプレイヤーたちを倒していく……。まさに「素人のように考え、玄人のように行動する」というプロの境地を体現したようなプレイだ。
そんな彼女の奇行（！？）を眺めるだけでも面白いのだが、MMO（大人数によるオンラインでのロールプレイングゲーム）の醍醐味でもあるギルド（数十人による徒党）間のバトルも見どころ。唯一無二の最強プレイヤーはMMOの猛者たちにどう挑むのか？
【原作】
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痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。（1） （カドカワBOOKS） [ 夕蜜柑 ] 価格:1,320円 |
